ダンテ神曲

『ダンテ神曲』から地獄のお話を…


まずダンテって何って話から。

元々はマンガ家に成りたくて美術学校に行ったんだけど、映画に興味を持っちゃったダンテくん。
ホラー映画雑誌で編集のアルバイトをしながら、ホラー映画の名場面を編集した7時間に及ぶ作品を制作。
その後『ロジャー・コーマン』に弟子入り、予告編なんかを作りながら映画の作り方をお勉強。
76年に監督デビュー。
その後、『ジョーズ』パチモンの『ピラニア』を78年に制作!
勢いに乗ったダンテくんは80年に『ハウリング』を制作!
遂に『スピル・バーグ』のお眼鏡にかない、ハリウッドへ!
『トワイライトゾーン/超次元の体験』を経て『グレムリン』を!
一躍人気者となったが、その後はたいした活躍もなく…
背水の陣で望んだ『グレムリン2新・種・誕・生』も成功せず…
TVムービーで口を糊する日々を送りつつも『スモール・ソルジャーズ』なるどうでもいい映画を撮ったり、『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』って『ジェナ・エルフマン』(ダーマ役のおねいさん)が出てる以外オレにとっては見所もなんもない映画を撮ったりしてます。


それは『ジョー・ダンテ』だYO!!!
と、早速読んでる人をおいてきぼりにするボケをはさみつつ…




1971年に『ぼくらマガジン』に連載されていた永井豪のマンガ。
雑誌の休刊により未完だが、そのストーリーは『デビルマン』に引き継がれた。


それは『魔王ダンテ』だYO!!!
と、例のごとく読んでる人をおいてきぼりにするボケをもう一回…

たった2年で休刊した『ぼくらマガジン』なんだけど、当時の連載マンガを並べてみると
・仮面ライダー
・タイガーマスク
・バロム・1
・ハクション大魔王
・天才バカボン
・ガクエン退屈男
・魔王ダンテ
・超人ハルク
・デスハンター
・ウルフガイ

って男騒ぎしちゃうマンガばっかりじゃねーか???
でも濃すぎるな…


えーと 何の話かわかんなくなってきちゃったが…
とにかくダンテって何だって話なんだYO!

ダンテ・アリギエーリって12世紀〜13世紀のイタリアはフィレンツェの詩人で哲学者で政治家の人なんですよ。
簡単に言うとダンテくんが書いた神曲ってお話。
ダンテくんが体験したお話風のフィクションになるんですかね?

13世紀のイタリアってローマ教皇庁の勢力と神聖ローマ帝国の勢力が対立して、なんだかドロドロだった!
で、ダンテくんもこの宗教争いなんだか政治争いなんかに巻き込まれちゃったから、さあ大変!
結局その派閥争いに負けちゃったダンテくんはフィレンツェを追放されちゃいました!キー!くやしい!

この時代の詩人で哲学者ですからご多分に漏れず心が少し弱いダンテくん。
人生に迷いボヨヨンボヨヨンではなく、オロロンオロロン泣きながらあてもなく歩いておりました。
ふと気がついたらなんだか暗くて深い森の中に!
もちろん臆病者のダンテくんですから、ちょっとした物音にもびびりまくり!ひ〜!怖い!
最早失禁寸前!ダンテくんの股間の蛇口が開放されようとしたそのトキ!
一人の紳士がダンテくんに話しかける!
この紳士その名もウェルギリウスさんって古代ローマの詩人さん(故人)でした。
心細かったダンテくんは敬愛する詩人であるウェルギリウスさんに出会って一安心!
(しかし 急に話し掛けられた為に、少しだけパンツを汚したコトは黙っておこう)

ウェルギリウスさん曰くここは地獄の入り口らしい!
ダンテくんの股間の蛇口はまたもや開放寸前!
しかし ダンテくんだって今や流浪の身ではあるが嘗ては地位も名誉もあった男!
ウェルギリウスさんと地獄を巡る一大決心をするのであった!!!


早い話が、って言うよりバカな脚色をしたらこんな感じが導入部分。



第1圏から第9圏までの9圏に分かれてるらしい地獄…
ダンテくんとウェルギリウスさんの運命はいかに!?

■地獄の門
 その名のとおり地獄の門である
 『我を過ぐれば憂ひの都あり
 我を過ぐれば永遠の苦患あり
 我を過ぐれば滅亡の民あり
 義は尊きわが造り主を動かし
 聖なる威力 比類なき智慧
 第一の愛我を造れり
 永遠の物のほか物として我よりさきに
 造られしはなし しかしてわれ永遠に立つ
 汝等こゝに入るもの一切の望みを棄てよ』
 こんな碑文を書かれた日にはダンテくんじゃなくてもびびっちゃう!
 日本神話では元々この門は開けっ放しでした。
 イザナギって神様がいまして、奥さんのイザナミが火の神カグツチを生んだトキに大火傷で死んじゃいました。
 ショックのイザナギは自分の子供であるカグツチを殺し、最愛の妻イザナミにもう一度会う為に 黄泉の国に1人旅立ちます。
 しかし、黄泉の国で再会したイザナミは腐ってしまいウジが湧いていた。
 その姿に恐怖したイザナギは千引の大石でこの世と黄泉の国を繋ぐこの門を塞いじゃいました。
 その日からこの世と黄泉の国は完全に分断され死者が蘇るコトはなくなりました。
 
■地獄前域
 生前、特に良いことも悪いこともしなかったつまらない人間は、天国にも地獄にも入るコトが許されず、 ここでハチやアブに刺され続けるって地味な嫌がらせを受ける。
 最近の日本人はこんなつまんないヤツが多いので、地獄前域は日本人で賑わっているんだろね?
 もちろん首にはカメラがぶらさがってるハズだ!!!

■アケローン川
 カロンっておっかないヤツが櫂で死者を無理やり船に乗せて、地獄に強制連行してくれます。
 仏教で言うトコロの三途の川ですね。
 ちなみに三途の川を渡る際には通行料に六文掛かるそうですよ。
 真田幸村の旗印の六文銭は、死ぬ覚悟は出来てるって意味です。
 まさに『日の本一の兵』ですね♪

■第1圏 辺獄
 洗礼を受けなかった人は地獄の責苦を受けないものの、何の希望もなくここで永遠の時をすごします。
 この『ダンテ神曲』全般に言えるコトですが、キリスト教以外は一切認めてません。
 ウェルギリウスさんは紀元前生まれの為、残念ながらキリスト教徒ではありません。
 ウェルギリウスさんはここで1300年近く生活していたんですね。
 ここでは冥府の裁判官ミノスが死者の行くべき地獄を割り当ててくれます。
 この際はミノスさんに賄賂のひとつでも準備し、自分の行きたい地獄に行かせて貰うのがよいでしょう。
 賄賂は牛がベストです。白もしくは金色の牛だったら言うコトありません。
 賄賂によって素敵なインフェルノライフをエンジョイしたいモノですね♪

■第2圏 愛欲者の地獄
 肉欲に溺れちゃった死者はここにやってくる。
 なんだかスゲー強い風が吹いてて吹き飛ばされちゃうぞ!
 とにかくおセックスのしすぎには気をつけましょう。
 その点ボクは安心ですね♪パートナーがいませんから!!!
 ん?待てよ…
 自主練も肉欲なんですかね?

■第3圏 貪食者の地獄
 大食の罪を犯した食いしんぼはここにやってきます。
 朝から晩までケルベロスによって喰われ続けます。
 喰われたらすぐに消化され、ウンコとして排出。
 ウンコからすぐに復活し、また喰われます。
 ムシャムシャ→ドロドロ→ブリブリ→ニョキニョキ→ムシャムシャの究極のデスコンボです。
 週一ペースで大食い大会を開催しているボク達はここの地獄行きが濃厚ですね♪

■第4圏 貧欲者の地獄
 ここの入り口ではプルートこと冥府の神ハデスが吼えています。
 『パペ!サタン!パペ!サタン!アレッペ!ウォーーーーー!!!』
 えーと 意味は不明らしいです…
 なんだけどどうやら『パペ』ってのは大いなる賞賛の意味らしいって情報が有力です。
 いわゆる『ヘイル』みたいなモノですね♪
 ヘイルサターン!!!
 ここではケチなヤツか無駄遣いをしたヤツが金貨を詰めたおっきな袋で坂道を大玉転がしのデスレースを開催中!
 お互い罵りあいながら足を引っ張りあうデスレース!
 勝ち残るのは誰だ???
 最近のボクのキメ台詞は『大人の財力を見せてやる!』なのでここの地獄に決定ですかね?

■第5圏 憤怒者の地獄
 怒りに我を忘れた怒りんぼはここの地獄です。
 真っ黒な水の真っ黒な沼 その名もスティージュの沼で地獄のドロレスが毎夜繰り広げられています。
 血で血を洗うデスマッチ!
 バックヤードレスリングも裸足で逃げ出すハードコアマッチ!!!
 ハードコアで思い出したんだけど最近ハードゲイって見なくなったよね?
 ここの沼を渡るために、フレギュアスってなんだか気合の入ったおっさんが小船に乗せてくれます。
 アニマル浜口なみに気合の入ったこのおっさんは高笑いしちゃったくらいで、小船の乗客を脅かしてくれます。

■ディーテの市
 第2の地獄の門。
 ここには堕落した天使や重罪人が閉じ込められています。
 常に大火事で燃えまくってますので大興奮ですね♪
 地獄にお立ち寄りの際にはここの大火事イベントを必ず見るコトをおすすめします。
 ここより先の圏はこのディーテの市の内部にあります。

■第6の圏 異端者の地獄
 キリスト教以外の宗教を信じた人はここです。
 墓穴の中で火あぶりにされちゃいます。
 サタニストのボクはここの可能性もありますね♪
 キリスト教以外は認めないってホントケツの穴の小さいおはなしですね。
 
■第7の圏 暴力者の地獄
 他人に対して暴力を振るった人はここです。
 その暴力の種類に応じてさらに3つの環に振り分けられてます。
 ここの入り口ではかの有名な牛頭馬人ミノタウロスが暴れています。
 ここでのミノタウロスとの遭遇は地獄巡りの醍醐味なので、必ず遭遇しておくように。

■第1の環 隣人に対する暴力
 隣人に対する暴力や、隣人の財産を奪った人はここです。
 煮えたぎる血の河フレジェトンタでじっくりコトコト煮られちゃいます。
 河から無事に脱出しても半人半馬のケンタウロスに弓で撃たれます。
 しかもこの弓、百発百中!ストラーイク!

■第2の環 自己に対する暴力
 自殺しちゃった人はここです。
 生きたまま木にされちゃいます。
 しかもその葉っぱを人頭身鳥の怪鳥アルピエに突っつかれちゃいます。

■第3の環 神と自然と技術に対する暴力
 不自然な快楽を楽しんだ男色家。
 自然と神の賜りを虐げた高利貸し。
 神を侮蔑したモノ達はここです。
 永遠に火の雨が降り続けるここでアツイアツイ言ってなければなりません。
 火の雨ってファイナルファンタジーで言うトコロのメテオみたいなヤツなんですかね?
 サタニストのボクは神を侮蔑したモノってコトでここに行くんですかね?
 廻りに男色家がたくさんいるってコトはボクのかわいいおしりのピンチだ!

■第8の圏 悪意者の地獄
 悪意を持って罪を犯したモノがそれぞれ10個の悪の嚢に分けられる。
 ここまで来ると1つの圏も分類わけされちゃって大変だYO!
 
■第1の嚢 女衒
 女を騙して売り飛ばした人はここです。
 地獄の鬼の鞭打ちだ!
 イタイヨ〜

■第2の嚢 阿諛者
 おべっかを使って権力者に取り入った人はここです。
 糞尿地獄でのたうちまわる
 クサイヨ〜

■第3の嚢 沽聖者
 聖職者でありながらその任をわすれ金儲けに走った人はここです。
 頭からさかさまに穴に埋められて火あぶりだ!
 アツイヨ〜

■第4の嚢 魔術師
 イカサマ占いなんかで金儲けした人はここです。
 地獄の鬼に首を180°回されちゃいます
 ソンナニマガンナイヨ〜

■第5の嚢 汚職者
 汚職や賄賂で金儲けした人はここです。
 どろどろに溶けたタールの河に沈められ、河から上がろうとすると地獄の鬼の一突きが!
 ツッツカナイデヨ〜

■第6の嚢 偽善者
 偽善者はここです。
 イヤになるくらい重い金メッキのマントを着てひたすら歩く!
 オモイヨ〜

■第7の嚢 盗賊
 盗みを働いた人はここです。
 蛇に噛まれると体に火がつきます。灰になったらまた復活!永遠のコンボだ!
 イイカゲンニシテヨ〜

■第8の嚢 謀略者
 権謀術策をもちいて世を渡った人はここです。
 燃えても燃えても焼け落ちない体で永遠に焼かれ続ける!
 カンベンシテヨ〜

■第9の嚢 離間者
 不和の種をまいた人。好んで戦いを挑んだ人はここです。
 地獄の鬼の剣で一刀両断!
 モゲルヨ〜

■第10の嚢 詐欺師
 錬金術やにせ金造りをした人はここです。
 悪疫にかかって体が腐る!しかも痒い!
 カユイヨ〜

■第9圏 裏切者の地獄
 このコラムを書き始めてすでに5時間経過しちゃったYO!
 この圏の入り口にはかつて神に戦いを挑んだギガンテス達が幽閉されてるぞ!
 ギガンテスは大地に足がつくとパワーアップするために井戸の中にいれられてるんだ!
 遂に地獄の最下層までやってきたぞ!
 ここはコキュートスと呼ばれる氷地獄だ!
 最も重いとされる裏切りの罪を犯した人が氷漬けにされているぞ!
 しかもここも例のごとく4つの円に分かれてるから、さあ大変!

■第1の円 カイーナ
 肉親に対する裏切りを犯した人はここだ!
 これは旧約聖書の創世記でアベルを殺したカインに由来するらしいぞ!

■第2の円 アンテノーラ
 祖国に対する裏切りを犯した人はここだ!
 これはトロイア戦争でトロイアを裏切ったアンテノールに由来するらしいぞ!

■第3の円 トロメーア
 客人に対する裏切りを犯した人はここだ!
 これは旧約聖書外典のマカバイ記に登場する裏切り者のトロメオに由来するらしいぞ!

■第4の円 ジュデッカ
 主人に対する裏切りを犯した人はここだ!
 これはキリストを裏切ったユダに由来するらしいぞ!
 さて みなさんお待ちかね!
 ここには 明けの明星!堕天使ルシフェルこと魔王サタンの登場だ!!!
 ヘイル・サタン!!!
 ヘイル・サタン!!!
 ヘイル・サタン!!!
 ヘイル・サタン!!!
 ヘイル・サタン!!!
 ヘイル・サタン!!!

 『醜く恐ろしい3つの顔 不気味な6枚の翼
 3つの口は 左右の口で ローマ皇帝暗殺の首謀者 ブルータスとカシウスを
 中央の口で主イエスを裏切ったユダを噛みくだき続けていた
 歴史上名高い3悪人の血と涙がいりまじった 真っ赤な液が 魔王の胸元にしたたり落ちる
 噛まれても噛まれても復元する体が 3悪人に永劫の苦しみを与えていた』

 




 ヨハネの黙示録にはこう記されている…
 『千年の時を経て 竜(サタン)は解き放たれ 民を惑わし
 神の軍に最後の決戦を挑む…』


地獄は…いいね…

ヘ イ ル!!!
サ タ ー ン!!!


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